青島手帖

<30分1本勝負> ニューディール・カワサキ 対 バロメッツ・ヤマト

屈折くん

表紙のデザインが「ミュージシャン」とか「人間椅子のギタリスト」という風情をまったく出しておらず、好感度が高い。和嶋さんの意思をしっかりと受け止めて制作した本だと感じ取れる。

もう何度「・・・コイツ鬼か」とつぶやいてしまったか・・・(^^)スミマセン
不穏な気持ちになるようなエピソードは一切なく、前向きで心穏やかな自伝本。インタビューからの書き起こしではなく、和嶋さんご自身による文章である。
人間椅子ファンは当然ながら、ぜひイマドキの中高生も手にとってもらいたい一冊。文章がていねいで読みやすいですわヨ。

屈折くん

屈折くん

表紙をめくると、まずアルバム的な写真があり、本編を読み終えた後にまた見返すと、また違う味わいがある。あの公園の水道にはそういう出来事があったのネ、などなど。最後のページには年譜も添えられており、完璧すぎて感動している。人間椅子のアルバムと一緒なのだ。期待を裏切らないし無駄が一切ない。必ず意味がある。コチラが予想していた以上に、全身全霊で仕上げてくるカンジ。

みうらじゅんさんとの対談がオソロシク冴え渡っている!みうらじゅんさんのワードセンスが神がかってるんだよネ。
帯に「友達が怪獣になっていくのって嬉しい」とあり「は?怪獣?なにそれ?」と思うけれど、読み進めていくウチにこれといった具体的な説明がないのにもかかわらず、二人の対話の中でじわじわと「ああ、そういう概念か!」と輪郭が浮き上がってくる感じがモノスゴ楽しい。